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字通を読む!その3 「右」「左」の1、2画目はなぜ書き順が異なるのかという考察。

「右」「左」の1、2画目の「一」と「丿」の書き順は違うということは知っていますでしょうか?
「左」は、他の「广」や「厂」のように先に「一」次いで「丿」と書きます。
「右」は、その逆で「丿」を先に書きます。
「右」の様な書き順は「有」にもあります。

書き順は、字を美しく書くために誰かが勝手に決めたので、厳密に覚える必要はないと思いますが、書き順が異なるということは、字形が異なるということを意味します。

書き順の基本的なルールの中に「横線が長く、左はらいの線が短い字は、左はらいから書く」「横線が短く、左はらいの線が長い字は、横線から書く」というものがあります。

「右」や「有」は前者に該当し、「左」などは後者に該当します。

まあ、書き順を覚えるしかないわけですが、ではなぜ「右」と「左」では1,2画目の書き順が違うのでしょうか?

答えは簡単。「右」や「有」の1,2画目は右手の形から。「左」の1,2画目は左手の形から、と元が異なるわけです。

「右」や「有」の1,2画目は、右手の象形「(ゆう)」から成ります。

「右」は「又」+「口」から成ります。
「口」は「くち」ではなく、神に祈るときに使う器「(さい)」の象形。
それを右手で持つので「右」という字ができました。
ちなみに「有」は「又」+「肉」で、肉を持って神に薦める意。

ちなみに「左」は「()」+「工」。
「ナ」は左手の象形で、「工」は巫女が持つ呪具の象形。
「工」を左手で持つ形が「左」です。

「又」の書き順からしても1画目の左払いが先なのが関係してると推測されるのですがどうでしょうか?

字通を読む!その2 なんで「法」はさんずいなの?

難しい漢字に限らず、何でこの漢字はこう書くの?と疑問に思うことがあります。
漢字の成り立ちが容易に想像できるものもあれば、なんでと思うものも。

その一つに「法」があります。

方法、法律、法則、とどれをとっても水に関する意味が想像できませんね。

この「法」という漢字の字体は実は省略形で、本字は「灋」と書いていました。

なんだか難しそうな漢字ですね。

「廌」の部分が省略されました。

字通によると、この鹿っぽい漢字「廌」は神判に用いる神羊の象形です。

「去」の部分は、「土」が人、「ム」が蓋を取り去った器を表します。
この器は、神に誓う時に用いる器(その誓いを破ったとき自ら定めた罰に服する)で、神判に負けたら、蓋を取ってその人とともに水に投棄されました。
「去」は敗訴者を意味します。

ここで水が出てきました。
このとき「廌」も投棄されるので、「灋」という漢字ができました。
「灋」は廃棄を意味し(廃の意味でも使っていた)、後のこれが刑法、法律の意味になりました。

さて、「廌」ですが、これを部分に持つ漢字を我々は常用漢字として知っています。

それは「推薦」の「薦」です。
「廌」を草に包んで神にすすめたことから、「薦」という字体になったとか。

もう一つ、少し字形は変化してますが、「慶事」の「慶」
これは「廌」の胸に「心」を置いた字で、神判に勝訴した「廌」の胸に、心字形の文飾を施し、吉慶のしるしとしました。

一見関連性がないように見える漢字「法」「去」「薦」「慶」は、神羊を使った神判に関係してできあがった漢字だということがわかりましたね。

「字通」を読む!その一

去年10月に亡くなられた漢文学者の大家である白川静先生の集大成「字通」(1996年)という漢字字典があります。

多くの漢和辞典は「説文解字」という中国の最古の部首別漢字字典をもとに、漢字の成り立ちを説明しています。

漢字は甲骨文字から発生し、その成り立ちは甲骨文字から考えるべきですが、「説文解字」は当時甲骨文字の存在が知られていなかったこともあり、陰陽五行説から部首分けし、当時の俗説からも引用しているため、「説文」にある漢字の成り立ちは正確ではないことが考えられます。

それを主張し、甲骨文字など古代字から漢字の成り立ちを調べ上げ、まとめ上げた人が白川静先生です。

漢字の成り立ちはもっと宗教的・呪術的な要素を多く含むと主張されましたが、実証が難しいということもあり、歴史学の主流からは批判を浴びていました。

漢字は一人の人が作ったわけではないので、成り立ちも多面的に見る方が正しいのかもしれません。
「説文」にまとめられているものに正しいものがあれば間違っているものもある。白川先生の説にも正しいのがあれば間違っているのもあるかもしれない。

あくまでもなんだと思います。

それでも漢字の成り立ちとしては結構興味深くておもしろいものがあるので、白川先生の「字通」はオススメです。

一つ比較をしてみましょう。

「告」という漢字では、「説文」にならう多くの漢和辞典では、牛と口の会意文字で、牛のつのかせの象形としています。

「字通」ではそれを俗説だとしています。
卜文・金文の字形は牛とは関係がなく、小枝をたてた形。口の部分は、口ではなく祝禱を収める器の象形。
それが「神に祈りを告げる」意となったとしています。

漢字の覚えやすさとしては前者ですが、字義的には後者の方が正しいと感じませんか?

字通はそういうのが満載で勉強になっておもしろい字典です。

映画「墨攻」公開!鑑賞する前にしっとこ~




映画「墨攻」が公開されています。

「墨」とは中国戦国時代の思想家「墨子」のことで、孔子の儒家に並ぶ勢力をもつ「墨家」という集団を作っていました。

儒家とは対照的な思想集団で、「非攻」を掲げ、城を守るプロでした。

思想の性質ゆえ、時の権力者から弾圧されたのか、秦の時代には忽然と姿を消しました。

しかし、言葉の上でその思想は受け継がれています。

墨家のように城を固く守るという意味から、固く守って譲らないことを「墨守」といいます。

そこから、「旧墨守」「旧慣墨守」などの四字熟語も生まれています。

さらに、攻める方も守る方も知略を尽くすことを「攻墨守」といいます。
守るのは「墨子」ですが、攻める方も公輸班(こうしゅはん)というプロがいました。
「輸」は公輸班のことで、彼は高い城壁に攻め込むためのハシゴ(雲梯)を発明した人です。

ここでという漢字ですが、常用漢字で音読みは「」だけ習います。
しかし、「ユ」という読みは実は慣用読みで、正確には「シュ」でした。

現在では「輸贏(しゅえい)」で難読語として「シュ」の読みを見かけることができます。
このときの「輸」は「負ける」という意味で、「」は「勝つ」という意味です。
つまり「勝負」という意味なんですね。

話はそれましたが、こういう漢字の背景を知っていれば映画「墨攻」も更におもろく鑑賞できるのではないかと思います。

Windows vista 発売!

1/30にWindowsVistaが発売され、漢字学習にも多少影響が出ました。
Vistaに搭載されているフォントは新しいJIS規格「JIS X 0213:2004」に準拠しています。

今までのJIS規格では、ちょっと難しい字体の漢字が印刷業界に都合のいい字体に改造された略体で表現されていましたが、そういったいくらかの「拡張新字体」がより正確な「康熙字典体」に変更されています。

「冤」などがそうです。
「冤」は穴に隠れたウサギを表した字で、下の部分は「兎」です。
しかし、この「兎」「兔」は異体字で基本字はココ(上の部分が刀)にあるとおりです。
「冤」という字の「兔」の部分は、この基本字に変更されました。

漢検では拡張新字体でも正解になります。
漢字を学ぼうというのに、不正確ともいえる拡張新字体を使用するのはなんか間違ってるような気がするのは私だけでしょうか??

捏造された大辞典


「あるある大辞典Ⅱ」の納豆ダイエットのデータや識者のコメントが捏造されて問題になっていますね。
はたして、この納豆ダイエットだけなのでしょうかねえ~。

イソフラボンやらなんやら小難しい言葉を並べられて、識者のコメントと事件データを見せつけられたら、信じてしまうのは無理もありません。

しかし、視聴者も見極める力というものを持つべきでしょう。

これが体にいいと放送されれば、翌日からそれが店頭から消える。

大量に買う人もいるぐらいだ。

今回も納豆好きで常食しているりんちーにとっては大きな迷惑。

だいたい、いくら有効な成分でも胃や腸で分解されて、血中にはほとんどのらないでしょう。
あくまでも食品だし、取りすぎれば毒、取らなければ問題が起きる。

まんべんなく食べるのが一番いい!

さて、「捏」という漢字ですが、「捏造」の「ねつぞう」という読みは実は慣用読みで、正しくは「でつぞう」と読むのが本来は正しい。

この「でつ」という音読みから「でっちあげ」という言葉も生まれました。
捏ち上げ」と書きます。

「あるある大辞典」など健康番組の嘘をまとめたサイトがありますので、こちらをご参考に。
発掘?あるあるトンデモ大実験
昔、卒後初めて勤めた歯科医院で院長に、マイナスイオンを出すという25マンぐらいする布団を買わされそうになった苦い経験があって、このサイトを参考に難を逃れましたw。

もう一人の先輩勤務医は買ってました・・・

みなさん、見極める力を養いましょう!!

「舛午」ってなんじゃい!

漢検準1級の勉強を始めて、最初にぶち当たる難解な熟語はこれでしょうか?



「センゴ」と読み、意味は「命令などにそむいて従わないこと」です。

準1級の漢字は一級と違い、まだ世間で見かける熟語が多いのですが、この熟語は未だかつて見たことがありません。

「舛」って何だ・・・。なぜ「午」なんだ・・・。

ハテナマークが飛び交いますが、漢和辞典を調べると何となく納得します。

まず、「」ですが、日本では行書体・草書体が「(ます)」に近いことから、「升」の俗字として使われることが多いです。

人名や地名でよく見かけますよね。「舛添」とか「舛谷」とか。
「舛」を「ます」と読むのは日本だけです(漢検ではこの読みは含まれていません)。

「舛」の(へん)の部分は左足、(つくり)の部分は右足を表していて、左足と右足とが互い違いの方向にあって、ゆきちがうことを表す漢字です。
常用漢字の「舞」や「隣」にも含まれてますね。

というわけで、「舛」はゆきちがう、くいちがう、互い違いになって乱れる意を持ちます。

次に「」ですが、字形を解説すると、(きね)を上下に動かす運動を表した文字で「杵」の原字でもあります。

そして、「」に当てた用法としても使われます。これが「そむく」意を持ちます。
(「忤」自身が「心+午(音符)」で、心で逆方向に反抗することを表す漢字です。)
「舛午」は「舛忤」とも書きます。

「舛」も「午」も「反抗」の意が含まれることがわかりますね。

う~ん、やっぱ難しいね。

使い方は「上官の命令に舛午する」みたいな感じで使います。
ぜひ皆さんも日常会話で使ってみましょうw。

あけましておめでとうございます。

あけおめ、ことよろ。って事で、2007年です。

テレビも大しておもしろい番組がないけど、だらだらとテレビ見ながら過ごしてる正月。
今年は一歳になろうかという子どもがいるので、無いスタミナを出し尽くして子どもと遊ぶ。

男の子を育てるのって大変だわ。

男の子が生まれることを古代中国のしきたりから「弄璋」といいます。

古代中国では、男の子がうまれると(しょう)をおもちゃとして与えてかわいがり、女の子がうまれると()をおもちとして与えていました。

「璋」とは模様のついた玉で、臣下が拝謁するときに用いられました。

ちなみに女の子が生まれることを「弄瓦」といいます。
「瓦」は素焼きの紡錘車のことです。

どちらも親の子どもに対する思い入れが垣間見ることができますね。

現代ニッポン、うちではまだ歯も生えてないのに、歯医者らしく「歯がため」を買い与えました。

クリスマスイブに苦しみました・・・。

りんちーはクリスチャンなので24日の日曜日はなじみの教会へ行きました。
クリスマス礼拝とその後のパーティ。
パーティで牡蠣(かき)が出ていたので、牡蠣大好きのりんちーは飛びつきました。

(あたか)ノロウィルスが猛威をふるっている折。
少し心配だったが、巷を騒がせているウィルスと牡蠣は無関係ということで自己解決し二つほど口の中へ・・・。

しかしりんちーは過去に痛い目を・・・。

小学生の頃、バケツいっぱいの生牡蠣を食べて一晩(うな)されたことが。
更に、今年三月も知り合いに連れて行って貰った飲み屋で久々に食べた生牡蠣を一つ食べて一晩嘔吐(おうと)下痢(げり)(うな)されました。

それでも、火の通っている牡蠣フライや市販されている生食用の生牡蠣は全然平気なので、まあ今回は火も通っているということなので、過去の苦痛を忘れてしまい・・・。

その夜、見事に嘔吐と発熱と腹痛がw。

M1グランプリ朦朧と(もうろう)する意識の中で見ました。
誰がどんなネタで優勝したか見たけど覚えとらん・・・(再放送するよね?ネ?)。

その日用意したクリスマスケーキも食べれず

火はほとんど通っていなかったけど、誘惑に負けて喉に通してしまったのが悔やまれる・・・。
同じ牡蠣を食べた他の人は問題ないみたいでした。

りんちーは生食用じゃない生牡蠣を食べると確実にやられることを身をもって再確認したのでした。ち~ん。

夕方6時頃から発症して夜11時には回復したので、今は全快しております。
毎年恒例の明石家サンタを3時頃まで見て安眠いたしました。

「闘将」と書いて「たたかえ!」と読む。byラーメンマン(でも本当は「鬪將」と書く)

亀田vsランダエタ、りんちーはバイト先のテレビで3ラウンド目ぐらいまで見てました。
基本的にヤンキーは嫌いなので品のない亀田は好きではないが、試合を見ててボクシングとしてはよかったと(上から目線で)思っていますw。

格闘技は中国武術が好きで、多彩な技が繰り出すさまは芸術的とも思えてきます。

「りんちー」はそんな中国武術の武道家で映画俳優の「ジェット・リー」の本名「リー・リンチェイ」から取っています。

ハリウッド進出してから日本での認知度が飛躍して、他のリンチェイファンに申し訳ないなと思いながら使い続けているハンドルネームです。

昔からジャッキー・チェンも好きで、よくまねごとをして遊びましたが、ジャッキーはコメディー混じりで、テンポ重視のカンフーを見せてくれるのに対し、ジェット・リーは本格的・伝統的なカンフーを見せてくれます。
しかし、二人とも激しいアクションをするには年を取りすぎて、体の限界を感じているようで、ジャッキーもスタントマンを使い始めているし、ジェット・リーもアクションより演技重視でやっていくといっています。

ファンにとっては寂しい限りですが、この二人が競演するという話が出てきています。
カンフー映画の二大スターが最初で最後の競演ということで、かなり期待しております。

ここで漢字話(やっとかい)ですが、「格闘」という漢字は昔は「挌鬪」と書きました。
まず「」ですが、これは「」の旧字体で、違いはわかるでしょうか?

部首が「門」ではなく、「」になっています。これは「とうがまえ」といって、二人が武器を持って立ち戦うさまを表す部首です。
これが本来の字で、「闘」は「鬪」の俗字で、この俗字が正式に常用漢字に採用されました。

次に「」ですが、これは旧字体ではなく、「」の書き換え字です。
「挌」という字が常用漢字に採用されなかったので、似たような意味と音を持つ「格」という字に書き換えて使うことができると定められました。

このように日本では漢字の学習を容易にするために、工夫されて常用漢字というモノが決められ、小学校から高校まで学習することになっています。

しかし、この無理矢理の変更でその言葉や漢字が本来持つ意味を希薄にし、時には失う結果となってしまいました。

「挌鬪」も、この元の形の方が「戦い合う!」といった感じが出てて、ボク的には好きなんですが、皆さんはどうでしょう?
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